[PL]第21節 アーセナル vs トッテナム・ホットスパー

2024-2025 プレミアリーグ 第21節

Arsenal 2 – 1 Tottenham Hotspur  

Stadium:エミレーツ・スタジアム  

得点
25分:ソン・フンミン(Spurs)
40分:ドミニク・ソランケ(OG)(Gunners)
44分:レアンドロ・トロサール(Gunners)

トッテナム・ホットスパー
FW ソン(78’リシャルリソン)、ソランケ、クルゼフスキ
MF ベリヴァル、ビスマ(46’ジョンソン)、サール(46’マディソン)
DF スペンス、グレイ、ドラグシン、ポロ
GK キンスキー
sub:オースティン、レギロン、ハーディ、オルセシ、ムーア、ランクシャー

アーセナル
FW トロサール(77’ティアニー)、ハヴァーツ、スターリング(61’マルティネッリ)
MF ライス(87’メリーノ)、パーティ、ウーデゴーア
DF ルイススケリー(87’ジンチェンコ)、マガリャンイス、サリバ、ティンバー
GK ラヤ
sub:ネト、キビオル、ジョルジーニョ、オイデジ、カビア

いつも通りの反省点

 通算197回目のノースロンドンダービーになる。開催の条件としては残念に思うものが揃っていた。リーグ戦としてはまだ折り返しの時期で順位に対する切迫感が薄いこと、平日開催であること、両者ともに主力の欠場者が多いこと。そして何よりスパーズとアーセナルの順位が開きすぎていることだ。順位ほどの差はないはずだと信じたいサポーター心理はさておき、少なくとも今この瞬間の隔たりは大きいものだった。

 「前半の自分たちはあまりにも消極的すぎた」と言うポステコグルーの反省点は何度聞いたかわからない。ダービーというビッグマッチをアウェーで戦う選手たちにはいつも以上のプレッシャーがかかっていることは理解している。だからと言ってそれに簡単に飲み込まれているままでは強いチームにはなれないよ。

 前半はもうおっしゃる通りで、守備はずるずると引くばかりだしボールを持っても受ける選手も運ぶ選手もいない。攻守の切り替えも遅くてボールを奪っても出来る事がない。ノースロンドンダービーを戦うに当たっての最低限の熱量すら感じられなかったのは見ていて悲しかった。敵ながらガブリエル・マガリャンイスやルイススケリーは闘志むき出しで、こちらから見ると腹の立つ場面はあれど、ああいう選手が必要だなと痛感させられた。

 いまやアーセナルの最大の武器はセットプレーだというのは誰しもが知るところなのに、あまりにも簡単にコーナーキックやフリーキックを与えすぎだった。そのセットプレーをアーセナルはいちいち時間を掛けるのでなんかプレミアらしくなくて嫌だった。これはただの愚痴でした。

 アーセナルを見ていて気付かされるところもある。後ろから繋ぐ際にスパーズのボランチの脇あたりのスペースにボールを差し込むのが上手い。受け手のセンスかチーム戦術なのかわからないけど、うちもあれが必要だよなと思った。今のスパーズの選手はみんなサイドで受けたがるので常に中央前方の選択肢がない。なのでビルドアップの時の出しどころが後ろ向きのウイングしかなくなってしまい狙われて潰されるのだ。

 というかビルドアップが苦しい時にリヴァプール戦はシンプルに裏に蹴る場面があったのに、またショートパスだけになってしまうのは何故なのか。こだわりを捨てろというのではなく、いろんな選択肢を持っているんだよというのを相手に見せないと、迷わせることが出来ないと思うのです。キンスキーからのフィードがなかったのはアーセナルのプレスに苦しんだからであればいいなと思う。それはプレミアに来た選手に対する洗礼のようなものなので、コーチ陣に蹴るなと言われたわけじゃないことを願うばかりよ。

 今日の出来によるものかもしれないが、いつの間にかポステコグルーの中での中盤の1番手がベリヴァルになっているのは面白い。およそ1ヶ月前までは冬のレンタルもやむなしな立場だったのにも関わらず、物凄い成長だね。後半の2枚替えで残されたのがベリヴァルだったのには少し驚いたけど、前半の出来からすると妥当だった。ビスマは役回りの難しさで損をしているとも言えるけど、肝心な場面でコントロールが大きくなってしまう癖が治らないし、サールは申し訳ないが消極的の象徴のようなプレーだったと思う。自分より若い選手も出てきた中で、バランスを取る裏方的な仕事だけでは評価されにくくなっていくよ。ベリヴァルはまだミスもあるけれど、ボールを捌いては動き直してまた受けて、時に強引に運ぼうとする強気なプレーもしてくれる。それをポステコグルーは求めている。他のポジションにもだと思うけど。

 しかしまずいですね。アーセナルにダブルを喰らったことを嘆いている場合じゃないくらいに順位が低い。ついに14位まで落ち込んでいるじゃありませんか。きっと特効薬なんてないとは思う。この何度目かわからない消極的だったという反省も、コンテが言い残していったようなクラブに根差している何かなんだろう。それを変えるために自分がいるんだと言ってくれたポステコグルーを信じたいし、これだけ積極性に振り切った監督がそれだけを求めても変わらないのなら、他の監督を連れてきてもきっと同じだよ。

2024-2025シーズン 試合結果一覧

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