いなくなってわかったチームの心臓、トビー・アルデルヴァイレルト

結果、内容ともにうまくいかない日々が続いています。
この男の不在が日に日に大きくのしかかってきているようです。
ベルギー代表の28歳、トビー・アルデルヴァイレルト

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今年も埋められない穴

思えば去年もこの時期にアルデルヴァイレルトとケインが同時に離脱し、チームは大きく調子を落としました。チャンピオンズリーグでは何もできずに敗退し、リーグ戦も引き分け続き。大いなる反省点として残った。。はずでした。

日程表だけ追っていけば、今年の転機は10月25日のカップ戦ウェストハム戦に見えます。控えメンバー中心で臨んだこともあり、2-0からの逆転負け。がっくりくる敗戦だったし、直後のユナイテッド戦でも1-0で競り負けました。しかしそんなに悲観するような空気ではなかったこともまた事実。続いてのレアル・マドリー戦では勝利しています。が、この試合で大きな事件が起こります。アルデルヴァイレルトの負傷。当初は数週間程度の怪我と言われていたものの、ひと月半経った今も復帰の情報は出てきません。一説には2月頃になるという話も聞こえてきました。

アルデルヴァイレルト離脱後の10試合で5勝3敗2分でそのうちクリーンシートは3試合のみ。とても優勝を口にできるような成績ではない。他の主だった負傷者はビクター・ワニャマぐらいなもので、もちろんその不在は大きいですが、今季はシーズン最初からいなかったし、序盤は勝てていたのでやはり要因を探すとしたらセンターバックの方でしょう。

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攻守両面に欠かせない

まずいなくなって大きく変わったのはセンターバックの人選です。去年から採用していたスリーバックにダビンソン・サンチェスが加入し、安定したディフェンスラインが構築されてきていた。一人抜けてもダイアーがいるおかげで大崩れはしないだろうと言われていましたが、アルデルヴァイレルトの存在は別格だったみたいです。綺麗に揃っていたバックラインに歪みが生じ、カバーリングもうまくいかないので失点が増加。さらに中盤で守備力を発揮するダイアーが後ろに下がってしまうため、チームの重心が後ろに下がってしまっているのも問題で、高い位置で奪って攻めるスタイルが見られなくなってきました。

欠場している期間に攻撃面での影響力も感じられる。前線の選手も調子を落とし気味ではあるものの、誰も抜けていないのにこれほど攻撃力が落ちるのは不可解でした。
試合を見続けていてわかったのは効果的なパスが後ろから入らないこと。サンチェスは技術はありそうですが、まだ無難なパスを選択することが多く、攻撃の起点になれるパスはあまり見られない。フェルトンゲンとデンベレは自らが前に行くプレーを選択することで攻撃のスイッチを入れるタイプで、ウィンクスも厳しいところに入れるようなパスは少なくて、ゴール前に出て行くようなタイプでもない。なんだかアルデルヴァイレルトがその辺を一手に担っているようにも思えています。もちろんそれぞれアルデルヴァイレルトにはない良さがあり、良い時は皆輝きを放つのですが、今はどこか苦しそう。

上手くいっていない選手は休ませて、いろんな選手を使って欲しい。そうして競争を生むことがチームの底上げになるし、どんな選手も常に完璧なプレーができるとは限らない。ラメラは出場時間を延ばしているので、ジョレンテやシソコも結果を出して欲しい。
早く戻ってきてくれることを願いつつ、ポチェッティーノが新しい戦い方を見つけてくれることを期待します。

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