2020-2021シーズンの開幕まで、あと1週間を切りました。そこでシーズン前にしか出来ないことシリーズを今日からお送りします。毎日あげられるかは微妙なところですが・・・
選手一人一人をピックアップして、「君にはこうなって欲しい」という今シーズンの目標を決めてあげようと思う。ほら、社会人ってよくやるじゃん。期初に1年間の目標とか決めるやつ。嫌だよねあれ。毎日通ってるだけで褒めて欲しいよね。
人に厳しく自分に甘く生きているので、自分は2ヶ月で達成できるいい加減な目標を会社に出しておいて、うちの選手たちには言いたいことを言っていきます!よし、はじめ!
GK
ウーゴ・ロリス
目標:現状維持
なんと最初から、薄い。。足元の繋ぎを求めないモウリーニョになってから、悲しいミスは減り、シュートストップの質が際立つようになってきたロリス。パフォーマンスレベルに問題はない。
12月には34歳になるロリスにとって、ここからはどれだけ状態を維持できるのかという戦いになる。10個下ならこのミスも経験だねと言われるようなものも、この年齢ですると一気に衰えだと見なされることになる。後ろには優秀なキーパーも控えているから、ロリスの目標は今を保つこと、だ。
パウロ・ガッサニーガ
目標:2番手を守る
よほどロリスがやらかさない限り、1番手への昇格は考えにくい。序列が入れ替わるために必要なことが、自身のパフォーマンスだけでないことはGKの苦い定めか。
実績豊富なジョー・ハートが加わったことで、サブを勝ち取るのがどちらになるのか注目される。フロントからロリスの後釜候補だと見なされているのならガッサニーガを置くだろうが、そうでないならわからない。執筆時点ではまだ噂レベルだが、他のクラブからの関心も寄せられているらしい。正ゴールキーパーを望むなら、応援しようとは思っている。
ジョー・ハート
目標:チームの意識改革
予想もしていなかった選手がやってきた。第3GKにハートとはなんと豪華なのだろうか。しかしそれはあくまでもネームバリューの話。シティ退団以降はほとんどの時間をベンチで過ごしているため、どこまでやれるかは未知数である。
控えGKに求められることはプレーの質だけじゃない。特にハートには他の選手にないものがある。プレミアリーグを制覇したという経験値だ。これは今の選手たちにはないものだ。モウリーニョはいっぱいあるけど。それをどれだけチームに還元できるか。試合に出なくても出来ることを見つけてほしい。
DF
トビー・アルデルヴァイレルト
目標:ポジション死守
相棒がチームを去り、ディフェンスライン最年長となったアルデルヴァイレルト。既にディフェンスリーダーとしての意識も姿勢も発揮できているため、そこは心配していない。
おそらくモウリーニョにとって、CBの1番手はダイアーのはず。ここ2シーズンほど、アルデルヴァイレルトは開幕後にポジションを失い、結局取り返すというシーズンを送っている。正直それはパフォーマンスではない契約を考えての話だったのだが、今年からまた状況が変わる。先を見据えれば、そろそろサンチェスも一人前になって欲しいし、フォイスやタンガンガも控えている。虎視眈々と世代交代を狙っている波に飲まれずにいて欲しい。
ダビンソン・サンチェス
目標:落ち着いてボールを扱うこと
どうしてもサンチェスのプレーが不安定に見えてしまうのはここが原因だから。守備のカバーエリアは広いのに、奪い切った後が怖い。自分でもその弱点は分かっているようで、パス回しでもあまり積極的にもらいたがらないように見える。前はもうちょっと縦パス狙っていたような気がするのに。
獲得当初の期待値ほどの成長は今のところ残念ながら見せられていない。まあ元々能力が高いというのもあるが、やっぱりセンターバックは安心して見ていられる選手じゃないとね。あと今年と来年いっぱいで、アルデルヴァイレルトから実力でポジションを奪うのはサンチェスであって欲しい。
エリック・ダイアー
目標:後方からチームを引き締める存在に
ついに望みのセンターバックとして扱われるようになり、いよいよ2年ほどのスランプを抜けられるかもしれない。まだ7月の再開以降のプレーがよく見えただけで、それがどれだけ続くかわからないが、最終ラインでパワフルにボールを跳ね返し、鬼の形相でチームに喝を入れるダイアーがいれば、チームはきっと引き締まる。
静かなキャプテンと言われるロリス、背中で引っ張るケインと違い、熱い姿で鼓舞してくれる選手はとても貴重だ。有望な若手から中堅になったダイアーはその点では理想的な育ち方をしているとも言える。しばらくはダイアーを中心に回せるよう、安定したプレーを頼むよ。
ファン・フォイス
目標:数に数えられる
うわあ残酷な目標だぜ。現状ではプレースタイルがモウリーニョの好みに合わなすぎて、戦力として計算されている雰囲気はない。一応プレシーズンは出ていたみたいだけど。
中央で使うには怖いし、サイドバックにするには縦への推進力がない。個人的にはボランチ転向を勧めたいけど、このチームではそうなりそうもないよね。信念を曲げるかその精度を高めて評価を勝ち取りに行くか、いずれにせよ、展望は明るくない。今の立ち位置に置いておくのはあまりにももったいないと思うが本人はどう考えているのだろうか。
ジャフェット・タンガンガ
目標:焦らず、継続で
デビューでのインパクトはすごかったものの、中断明けは使われず。センターバックとしてもサイドバックの控えとしてもある程度計算は立つので、このまま手元で育てるのがいいと思う。このサイトでは触れ忘れていたけど、伝説のCBレドリー・キングもスタッフにいるからね。そうなっていって欲しいと影を重ねてしまう存在だよ君は。
これからの成長度によっては、サンチェスを追い越せる可能性も十分に秘めていると思う。CBの選手としてはまだ急いでポジションを奪いに行くことはない。待っているから、育っておいで。
キャメロン・カーター=ビッカース
目標:進路を決める
すでに5枚のセンターバックがいて、レンタルから戻ってきたカーター=ビッカースに居場所は残されていそうにない。おそらく今夏の市場の中で移籍ないしレンタル先は決まると思う。若いからどう化けるかわからないけど、そう変わらない年齢のサンチェスとタンガンガがいるので、次のクラブを探すことになるでしょう。
マット・ドハーティ
目標:右サイドの攻撃にバリエーションを
課題だった右サイドバックに実力者が加わった。ウルブズで実績十分のドハーティは停滞しがちだった右サイドの攻撃の改善が期待されている。周囲をよく見て回りと連携しながらサイドを攻略していたウルブズのスタンスを持ち込んでいただければ良い。アシスト数にもこだわっていこう。
スパーズの新戦力は適応に時間がかかることが多いけど、年齢的にもドハーティは即戦力を求められる。一緒に練習する時間は少ないまま開幕戦を迎えるが、待って1ヶ月、その間になんとかしておくれ。
セルジュ・オーリエ
目標:クロス精度の改善
もはや生涯の目標だけどねオーリエのは。去年のオーリエにクロスの瞬間だけトリッピアーが宿れば、スパーズはあと10点は取っていた。というかそこが改善されれば先発にしたいプレイヤーでもある。
移籍してしまう可能性もあるけど、それは適正額のオファーが来たら、というのがクラブのスタンスらしい。ピッチ外のコミュニケーション能力を考えればいてもらって問題はないと思うよ。
ベン・デイビス
目標:もっと攻撃に関わっていく
安定感とバランス感覚を買われてついにスタメンを勝ち取っているデイビスだが、やっぱり他の強豪クラブのサイドバックを見ると、攻撃参加も求めていかないとなって思ってしまう。もちろん監督の指示もあるんだろうけど、突破力のないデイビスも、オーバーラップのタイミングやコース取り、クロスの質はいいものがあるから、もっとそれを出して欲しい。
最初から1番手の立ち位置でシーズンを迎えるのはスパーズでは初めてだから、こっちが予想もしていなかった引き出しを開けてくれると嬉しいね。
ダニー・ローズ
目標:大人になる
ここのところ、口を開けば文句ばっかり言っているローズ君。あなた、もう30歳なんだよ。
レンタルしていたニューカッスルには買い取られず、とりあえずはチームに戻ってきているが、果たして心はどこに向いているのだろうか。デイビスの控えの位置に納得しそうには思えないし、かと言ってモウリーニョを唸らせるパフォーマンスももうできそうにない。チームを支える役割を受け入れるか、少なくとも大人しくしていておくれ。
ライアン・セセニョン
目標:大人になる
日本語って面白いと思いませんか。同じ言葉なのに伝えたいことは全然違う。ローズに言いたいのは「いつまでも自由な子供のままでいるなよ」でセセニョンには「自立したプレーをしてくれよ」ってこと。
ポジションも定まっていないセセニョンの問題は心にあると思ってる。プレー選択もスペースに走るランニングも、周りに怒られないか気を使いすぎて小さくなっている印象を受ける。もっとがむしゃらに、自分を出して欲しい。勝負しない選手はイングランドでは認めてもらえないぞ。
自覚を持って、殻を破ろう。ポテンシャルはデイビスの比じゃないはずだ。
おわりに
この手の企画は長くなってしんどいなあ。と思うけど楽しくもある。次は前の方の選手についてやりますのでしばしお待ちを。