第2弾はDF編
採点基準:
★★★★★:驚きの活躍ぶり
★★★★☆:期待値以上
★★★☆☆:及第点
★★☆☆☆:まだまだやれるはずだ
★☆☆☆☆:全く戦力になれていない
移籍可能性:
★★★:放出候補
★★☆:オファー次第
★☆☆:残留濃厚
DF
クリスティアン・ロメロ
評価:★★★★☆:期待値以上
副キャプテンとして臨んだ今シーズン。評価に迷っている部分がある。これまで同様にパフォーマンスは素晴らしかった。守備はもちろんのこと、チームのスタイルがポゼッション志向になったことで最後方からの冷静かつ強気な配給は攻撃の起点にもなっていた。それにシーズン5ゴールを自ら決めてしまう直接的な攻撃面での貢献もある。なんなら終盤はロメロをCFに置きたいくらい攻め上がりの怖さもあった。
しかしね、考えてしまうんですよ。チェルシー戦でロメロが退場しなければもっと違うシーズンになったんじゃないかって。それほどにあのシーンは大きかった。劇的にチームの流れを変えてしまった。
それからは反省したのか後半戦はカードも極端に減っていて、それは成長だと思うけど、どうも同じ感想を去年もこの記事で書いていたらしい。前半戦はカードが多くて出場停止から学んでカードが減ったということを。DFの要としてロメロの背負うものは大きい。だからこそ来年はもう一つ頼もしい存在であって欲しいよ。
移籍:★☆☆:残留濃厚
出ていくことはないでしょう。あまりにも重要な存在すぎる。攻撃陣にうんざりして自分が攻め上がってしまうような結果に対する責任感をもっと多くのメンバーに波及させていってくれ。
ミッキー・ファン・デ・フェン
評価:★★★★★:驚きの活躍ぶり
ヴィカーリオと並んで、今年の新戦力オブサイヤーを与えたい。攻撃に偏るポステコグルー戦術の中心は攻撃の選手ではなくファンデフェンの存在だった。明らかに裏を取られて後ろから追いかけているのに、いとも簡単に追いつきクリーンなタックルで守り切る。ハイラインの裏のケアはこの人のスピード任せ。ピッチの半分を一人で守っていたようだった。
こんなにファンデフェンの走力任せの戦術一辺倒ではどんなに頑丈でも遠からず壊れる日が来る。チェルシー戦からの長期離脱は筋肉系の負傷だったが、今のところは癖にはなっていないように見えるものの、こんなの10年もできるわけがないので対策は考えてあげないといけないよ。
ロメロの相棒がようやく見つかったことで、我々はアルデルヴァイレルトとフェルトンゲンのことをようやく忘れられそうだ。もちろんいい意味でね。世界最高のセンターバックと呼ばれる日も夢じゃないような大器なので大事に大事にしていきたい。
移籍:★☆☆:残留濃厚
加入1年目なので移籍はありえません。
ラドゥ・ドラグシン
評価:★★★☆☆:及第点
前半戦はダイアーとフィリップスがいたにも関わらず、ポステコグルーはSBの選手に CBをやらせるほど信用していなくて冬に2人とも放出した。ロメロとファンデフェンがどちらも離脱がちだから出場機会はたくさんあるよと口説かれてきたにも関わらず、その後は先発の2人が恐ろしく安定していたため、残念なことに出場は限定的だった。誇大広告を打ってごめん。
期待の若手とはいえど、ファンデフェンともあまり変わらない年齢なので来年以降は先発争いに向けて気合を入れていくことになる。開幕からいれば4つの大会を戦う1年になるので今年以上に出番は回ってくるはずだ。最後の数試合を見る限りだいぶ馴染んできたようなので心配はしていない。ただのバックアッパーにならないように頑張れ。
移籍:★☆☆:残留濃厚
加入1年目なので移籍はありえません。
ペドロ・ポロ
評価:★★★★★:驚きの活躍ぶり
今年、DFの中で最も安定してチームを支えてくれていたのはポロだった。元々は攻撃力を買われウイングバックとして獲得した選手なだけに、サイドバックでは守備が不安だよねという評価だった。それが蓋を開ければ守備もメキメキと成長し、攻守に穴のないサイドバックになっていった。
走るし戦うしシュートは上手いし、何より大きな故障もなく負荷の大きいこのチームのサイドバックをやり切ったというのが凄すぎる。個人的にはブロックした時にガッツポーズをして空中に雄叫びを上げるシーンが好き。ヴィカーリオと並んで後ろから雰囲気を良くしてくれてありがとうな。EUROのスペイン代表に選ばれていないなんておかしいよ。それだけの活躍はしてたはずなのに。
移籍:★☆☆:残留濃厚
加入から1年半だけどこちらも移籍の可能性はないかな。
エメルソン・ロイヤル
評価:★★★☆☆:及第点
本当は星4でもいいくらいだと思っている。おそらくフィールドプレイヤーの中で1度も離脱がなかったのはエメルソンとホイビュアだけだ。少なくともリーグ戦では全試合でベンチ入りしている。ポロが元気だったおかげで本職での出番は少なかったが、センターバックに左サイドバックとチームに水漏れが起こればそこを塞ぎにいくのはいつもエメルソンだった。
本人としてはいいシーズンではなかったかもしれないが、いつ見ても陽気に笑っていて不満を漏らさないでいてくれたことはありがたい。
移籍:★★★:放出候補
具体的な噂はいくつも上がっていて、高い確率で今夏でお別れとなりそうだ。もはやこの記事が早いか決定が早いかという状況かもしれない。常にいてくれるというのはチームにとっては大きい反面、試合に出た時の影響力がもう少しある選手が欲しいとも思ってしまう。欲張りだとは分かっているけど。
デスティニー・ウドギ
評価:★★★★★:驚きの活躍ぶり
終盤こそ怪我で早めにシーズンを終えてしまったけれど、与えてくれたインパクトが薄れたりはしない。早くて強くてこの完成度でまだ21歳とは末恐ろしい。細かな部分は荒削りだが身体能力が高すぎるので大抵のことはなんとかしてしまう。言い換えれば伸び代はとても大きい。
ダイナミックな攻め上がりは頼もしいが、高い位置でボールを持った時にシュートの選択肢がないので手詰まっている場面もそこそこあった。トップに近い立ち位置を取るのならそこでの怖さも身につけてほしい。こうして課題は上がりつつもすでに今シーズンのプレミアNo1左サイドバックだったと言ってもいいくらいの活躍だったよ。
移籍:★☆☆:残留濃厚
加入1年目なので移籍はありえません。
ベン・デイビス
評価:★★★☆☆:及第点
2番手生活は慣れたものだと思うけれど、今年ほどライバルが手強かった時はないんじゃなかろうか。いつも出れば満足のいくプレーは見せてくれるのだがウドギの後だと物足りなさが大きかった。これはデイビスの問題ではないのだけれど。
センターバックもサイドバックも起用にこなし、例年通りの縁の下ぶりで頼もしい存在だった。珍しく怪我で早めのシーズンアウトだったがいて欲しい時にはちゃんといた。
移籍:★★☆:オファー次第
気づけばチームの最古参になっているデイビス。チームが若返っていることもあってリーダーシップやプロフェッショナリズムという点でも与える影響は大きかろうが、先発を勝ち取れる可能性はなさそうなので移籍の可能性がないとはいえない。
ライアン・セセニョン
評価:★☆☆☆☆:全く戦力になれていない
もはやここに書くべきかもわからない。FAカップバーンリー戦で10分くらい出た以外は常にリハビリをしていた。かわいそうだとは思うが今年のセセニョンはサッカー選手ではなかった。
移籍:★★★:放出候補
公式発表はまだ出ていないと思うが、来月くらいで契約満了となるセセニョンはおそらくこのまま放出となる。ここまで怪我をしていると延長は考えにくいもんね。
補強ポイント
一応レンタルで出している選手はレギロン、タンガンガ、ロドン、フィリップス、スペンスといるので数だけは足りている。来シーズンは試合数が増えるはずなので少なくとも各ポジションに1人ずつは確保するはずだ。センターバックの確保は間違いないと思う。できれば左利きのセンターバックを。