第4弾はFW編
採点基準：
★★★★★：驚きの活躍ぶり
★★★★☆：期待値以上
★★★☆☆：及第点
★★☆☆☆：まだまだやれるはずだ
★☆☆☆☆：全く戦力になれていない
移籍可能性：
★★★：放出候補
★★☆：オファー次第
★☆☆：残留濃厚
FW
ソン・フンミン
評価：★★★★☆：期待値以上
キャプテンとして新生スパーズをよくまとめてくれていた。誰にでもフランクに声を掛けに行く人懐っこいキャラクターで、若い選手も多くなった今、よきベテランになってきた。前任者が静かなタイプなキャプテン像だっただけにコミュニケーションを取っていくソンのスタイルは新鮮でよかった。開幕戦からアウェーでの円陣をサポーターの近くでやるようにしたアレは大きな発明だったよ。
今年は左ウイングだけでなく中央での起用も多く、さらにはケインから着想を得てか、下がってボールに受ける回数も多くて色々と試行錯誤した一年だった。そんな中でも当たり前のように得点数はチームトップ。やっぱり最適ポジションは左ウイングな気もするが、数字以上に献身的に戦っていた。効果的じゃない時もあるが前線からプレスを掛けに行く時の本気度はみんなも見習った方がいい。来年はソンの肩の荷を分け合えるFWが現れてほしいぜ。
移籍：★☆☆：残留濃厚
今やスパーズの大看板となった。契約延長の話も聞くし、まだまだソンとは戦っていたい。
リシャルリソン
評価：★★★☆☆：及第点
ケインが抜けてもセンターフォワードの補強はなく、リシャルリソンへの期待は大きかった。真ん中で出たり左サイドに回ったりしながら早々に去年の少なすぎるゴール数は超えてきたが、通年の活躍となると評価は厳しくなる。今年の不安だったアジアカップでソンが抜けた期間は思っても見なかった大爆発で、出れば点を取る完全覚醒の様子だったが、後半戦は細かい怪我が多すぎてロチェルソくらい出れば怪我をして離脱していた。
ソンに次ぐ2番目のゴール数だったリシャルリソン。リーグ戦では去年の11倍の結果を出したということでギリギリメンツは保たれた。来年は怪我に気をつけてほしいと言いたいところだが、去年も同じ感想で締めているんだよな。このまま彼しか本職のCFがいない現状は変えるべきかもね。
移籍：★★☆：オファー次第
能力はあることを示してくれたし、常に全力な姿は大好きだ。しかしながらこの稼働率でセンターフォワードの1番手を任せていても安定し戦いができない。本人は残る気があるとコメントしていたが、良いオファーがくれば検討することになりそうだ。
デヤン・クルゼフスキ
評価：★★★☆☆：及第点
さすがの鉄人クルゼフスキは今年も大きな離脱期間なく戦ってくれた。右サイドにはブレナン・ジョンソンという強力なライバルが現れ、そのポジションは安泰ではなくなった。おそらくポステコグルー的にはジョンソンの縦に行くプレースタイルの方が好み。クルゼフスキには正念場がやってきた。
今年は中盤でのプレーも増やし、左ウイングにセンターフォワードと攻撃のポジションならどこでもやる便利屋さんと化していた。スピードに特徴のある選手が多い中で、体の強さを生かした時間を作るプレーは他の人にはない武器で、相手のレベルが上がるほどに必要性が上がる選手だった。
移籍：★☆☆：残留濃厚
契約期間もまだあるだろうし、さっきも言ったけど他の選手では代替できない強みがあるだけに簡単に失いたくはないと思う。
ブレナン・ジョンソン
評価：★★★★☆：期待値以上
高額な移籍金を考えると最高の活躍ではなかったかもしれないが、負傷者の多さもあって序盤から出場機会は多く、少しずつ重要な選手になっていった。基本的には右サイドに張って縦に仕掛ける以外にプレーの選択肢がないために、左で起用された時と縦を警戒されている時は沈黙してしまうのが今後の伸び代だ。消えている時間も少なくない印象だが、得点やアシストといった数字はだいぶ残した方じゃないかな。手元に具体的な数字はないけれど。
終盤はクルゼフスキからポジションを奪い、理想的なポジション争いを生んでくれた。来年はもっともっと怖い選手になれるよう、まずは体力をつけてくれ。バテるのが早い。
移籍：★☆☆：残留濃厚
初年度なので移籍はなし。
ティモ・ヴェルナー
評価：★★★☆☆：及第点
冬にレンタルでやってきた救世主。あまりにも選手が離脱するのでヴェルナーがいなければ交代選手が用意できない時期も長かった。流石のプレミア経験者で、あっという間に攻撃の中心だった。難しい駆け引きやフェイントを入れず、タイミングとスピードだけで相手をずらし、クロスを上げきってしまう。そしてシュートはご愛嬌だ。レンタル期間が延長になったので来年もまたよろしくお願いします。
マノル・ソロモン
評価：★☆☆☆☆：全く戦力になれていない
序盤戦こそキレキレのドリブルでチームに新しい風を吹かせていたのに、ペリシッチを見習いすぎて同じ怪我をしてから、復帰できずにシーズンを終えてしまった。対面したところから独特のリズムで仕掛けていける選手は貴重なだけにフルシーズン見てみたかった。
移籍：★★☆：オファー次第
今どのくらい回復しているのかさえわからないので、夏に欲しがるクラブはないかもしれないが、スパーズとしてはソロモンを頭数に入れて来年の構成を考えるのは難しい。
ブライアン・ヒル
評価：★☆☆☆☆：全く戦力になれていない
絶望的にプレミアリーグに向いていなかった。それだけ。冬にレンタルの可能性がありながら、ここに残ってポジションを争いたいという、正直どこに勝算があったのかわからないコメントだけがスパーズサポーターの心に少し触れた場面だった。加入当初から見えていた弱点をどうカバーしていくのかという変化も見られず、最後の最後には16歳よりの下の序列でシーズンを終えてしまった。上手なのは見て取れるだけに残念だよ。
移籍：★★★：放出候補
もはやスパーズに残ることは誰のためにもならない。ヒルの才能は確かだし、それを買ってくれるチームは多いだろうから今回のプレミア挑戦はここで諦めて輝けるフィールドを探してくれ。
補強ポイント
ウイングの報道ばかり見かけるが、欲しいのはセンターフォワードのはずだ。サイドでも併用できるタイプではなく、純正のストライカーがいい。ソンの中央起用はあくまでもオプションだ。
