2020-2021 ヨーロッパリーグ 決勝トーナメント 2回戦 ファーストレグ
Tottenham Hotspur 2 – 0 Dinamo Zagreb
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:35勝14敗6分(勝率:64%)
得点
25分:ハリー・ケイン(Spurs)
70分:ハリー・ケイン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン(64’ベルフワイン)、ケイン(84’ヴィニシウス)、ラメラ(64’ベイル)
MF エンドンベレ(72’ホイビュア)、アリ(64’モウラ)、シソコ
DF デイビス、ダイアー、サンチェス、オーリエ
GK ロリス
sub:ハート、ホワイトマン、タンガンガ、アルデルヴァレルト、レギロン、ドハーティ、ウィンクス
ま、こんなもんかな
週末にダービーを控えていても流石に総入れ替えはしなかったか。だいたい半分をターンオーバーし、この試合に臨む。やっとホイビュアに休みを与えられたのは良かった。
キックオフから前に出てくるというディナモ・ザグレブの奇襲に始まった序盤は相手の勢いに押されていた。ボールサイドに人数をかけて細かいパスで崩しにくる。だが、簡単には破られなかったスパーズ守備陣の圧に負け、少しずつその積極性も失われていた。
多分いつもはあんまり押し込まれてカウンターという戦術は取らないチームなんだろう、スパーズがボールを持ち始めてからは危険なカウンターで刺してくるようなシーンはあまり見られなかった。
ボランチがホイビュアとエンドンベレじゃない時にスパーズはビルドアップに悩むことになる。今日はシソコだったが、ボールを引き出すよりはまずは囮になろうとするし、ボールを貰ってもすぐにボールを手放したくて近場に逃がすだけ。これはウィンクスでもおそらく同じだった。そのためエンドンベレの負担が大きい。しかしながら1試合分休養をとったエンドンベレのキレは凄まじく、ファールしないと止められない存在だった。
アリとケインが広くボールを引き出してくれるので攻撃自体は成り立っていたが、そんな中でも今日はアリを生かすのって難しいなと思っていた。運動量と守備への貢献はトップ下の候補生の中ではピカイチだ。ただ攻撃になるとその貢献は限定的になる。
彼の良さは基本的には周囲の選手との関係性によるものだ。エリクセンのようなラストパサーがいれば、タイミングよく飛び込んで点をとる選手になるし、近い距離で細かく連携して崩そうという時は上手くその間に入って繋ぎ役にもなれる。ただ今のサッカーのように個々の連携の距離が広い時はそうなりにくい。
狭いところでまた抜きを狙う以外はアリはドリブルを得意とするわけでもなく、足の速さもそれなりで体も弱くないがすぐに倒れがち。変化を加えるアイデアは常に持っているけど、パサーに特化するほどのキック精度もない。なんか今のチームの中では難しいんだろうなあと感じてしまった。
似たようなことをベルフワインにも感じていて、彼もまた周囲との連携を大事にするタイプだ。でも今は攻撃陣にはある程度、自分で変化を起こすことが求められている。だから今日はいつもよりがむしゃらに仕掛けていたように思う。ベイルからのクロスを決められていれば良かったね。結構難しいとは思うけど。
全体としてはよくゲームを支配できていた。ただやっぱり仕上げたのはケインだ。ラメラのシュートのこぼれ玉も、オーリエのクロスの処理を相手が手間取ったところも、なんとボールを引き寄せることよ。1点目はラメラが右足の練習をしてればラメラのゴールだったはずだが。
セカンドレグに向けたアドバンテージは得たものの、確実と言える差ではない。願わくばもう1点取れていればと思うけど、でもまあ安心して見ていられるいい試合だったから欲は言わないでおこうかな。
関連