2024-2025 プレミアリーグ 第20節
Tottenham Hotspur 1 – 2 Newcastle United
Stadium:トッテナム・ホットスパー・スタジアム
通算戦歴:94勝40敗13分(勝率:66%)
得点
4分:ドミニク・ソランケ(Spurs)
6分:アンソニー・ゴードン(Magpies)
38分:アレクサンドル・イサク(Magpies)
トッテナム・ホットスパー
FW ヴェルナー(62’ソン)、ソランケ、ジョンソン
MF サール(62’マディソン)、ベリヴァル(62’ビスマ)、クルゼフスキ
DF スペンス、グレイ、ドラグシン(46’レギロン)、ポロ
GK オースティン
sub:、ホワイトマン、ドリントン、ハーディ、オルセシ、ランクシャー
ニューカッスル・ユナイテッド
FW ゴードン(78’バーンズ)、イサク(86’ウィロック)、マーフィ(86’ロングスタッフ)
MF ジョエリントン、トナーリ、ギマランイス
DF ホール、バーン、ボトマン(92’ケリー)、リブラメント
GK ドゥブラフカ
sub:ブラホディモス、トリッピア、アルミロン、マイリ、オスラ
満身創痍オブザイヤー
新年明けましておめでとうございます。今年もここでスパーズについて思ったことをああだこうだと喋っていければと思います。お付き合いくださいますようよろしくお願いします。
さて2025年が始まります。初戦は調子のいいニューカッスルが相手だ。対するスパーズは調子が悪い。8人ほどの離脱者に加えベンタンクールは出場停止、さらに風邪が蔓延しているらしく、事前の情報では試合前の練習に参加していたトップチームの選手は7人しかいなかったという話もあった。そのせいでフォースターは出られずオースティンがスパーズでのデビュー戦を飾る。ドラグシンが前半で変わったのも体調不良でハーフタイムにはフラフラだったからだというし、前日時点で最も辛そうだったらしいグレイは無理してフル出場をしてくれた。他の選手はどうだったのかわからないが、ベンチスタートだったマディソン、ビスマ、ソンも万全ではなかったのかもしれない。
まさに泣きっ面に蜂という言葉がぴったりな年明けになってしまった。僕も長年サッカーを見てきたけど、ここまでボロボロな状態を見たことはない。こんなにも今日は厳しいだろうなと思いながら試合を見ることはなかった。それでいてピッチ上の選手たちは戦うエネルギーを失ってはいないのだから恐れ入る。色々と改善すべきことは多いものの、勇敢さは枯れていない。
ワンチャンスをものにして先制するもあっという間に追いつかれた。アンカーに入ったベリヴァルが奪われた形になってしまったが、あのシーンはむしろ褒めたい場面だった。後ろから繋いでいてサールがボールを受けた時にはベリヴァルは相手選手の後ろに隠れていたのに、そこからスッと動いてボールを引き出したのだ。最近ここで「もらいたい場所で待つばかりで動いてもらおうとする選手がいない」ということをよく言っているのだけど、まさに求めているのはあの時のベリヴァルのような動きだった。一度ダメでもすぐ次のポジションを探して動くことを繰り返さなければ安定したポゼッションサッカーなんてできない。
もちろんベリヴァルもまだまだ完璧じゃない。ファーストタッチが乱れることが多いのと、さほど難しく見えないパスを引っ掛けてしまう癖があることは今のスパーズのアンカーを務めるにあたっては致命的な弱点になる。それは経験を積みながら出来れば早めに改善したいところ。ただそれを差し置いても、他の選手にはない動きだしや運ぶ勇気と展開力は魅力的に映る。今のチーム状況を打破してくれる希望の星だと思っている。マディソンとの交代でピッチを引く時に一部サポーターのブーイングが聞こえたけど、あれは同じようにベリヴァルのプレーへの賞賛だったのだと個人的には解釈をした。真意はわからないけどね。ベリヴァルじゃなくてジョンソンを下げろだったと思っているよ。
ところでその失点のシーン、ジョエリントンのハンドは何故見逃されたのだろう。公式ルールだったかプレミアリーグの声明だったかは忘れたけど、守備側のハンドは自然な位置に手がある時や受け身を取るための体の下にある手はハンドとならないというのは知っている。対して攻撃側は手の位置や意思やそこから受けた利益に関わらず、一律で「当たればハンド」だったはず。知らないうちに変わっていたのだろうか。いや、書きながら思ったんだけど、もしかしてジョエリントンのプレーは守備のプレーだから守備側の解釈として、手を広げていないからOKが適用されたのかな?そんなことある??ああいうプレーでも攻撃に繋がった時はハンドの判定をされたシーンを見たことある気はするんだけどな・・・
後半は不思議と一方的にボールを持って押し込む展開には出来ていたものの、さほどチャンスを作ることは出来ずに試合を終えた。崩すためにサイドに人数をかけるのはわかるんだけど、それをボールのないサイドでもやるからサイド攻撃をしている割には中にいるのはソランケだけという、それどうやって仕留めるつもりなんですか状態になっている。ちなみに自分の記事を読み返すと3節でニューカッスルに敗れた時にも似たようなことを書いていた。
サイド攻撃に関してだと、左は悪くなかった。ソンが裏を取ったりレギロンが大外を走ったり。右は酷いもので、ポロが浅い位置からクロスを放るか、クルゼフスキが個人で打開するかどっちかしかない。ジョンソンはいるだけでむしろスペースを埋めて邪魔になっているし、遠い位置からのクロスも中にはソランケしかいないのでチャンスになりようがない。1点目のやつは1試合に1度だけ通用すればラッキーな再現性のないゴールだよ。
流石にチーム状況は今が底でこれ以上悪くならないよねと思いながら昨年を締めたのにまた悪化した。しかしそれは怪我とか体調とかの話であって、選手の闘志の火は消えていないのでまだ踏ん張って応援できる。最低の結果だけど最悪の状況ではない。本当の最悪とは監督との不和が報じられ、選手が目に見えて走らなくなった時だと思っているから。
次は水曜日にリヴァプールと。これまた高い壁が続くのでみなさん気を強く持って戦いましょう。この状況でも解任の噂をほとんど聞かないのはきっとポステコグルーで行くということなんでしょう。そうなれば冬の補強にも少しは期待したい。若さも大事だけど今は即戦力。特にDFの。
おそらく個別の記事を書かないので触れるとGKの獲得は決まったね。U21チェコ代表のアントニン・キンスキーだ。なんかお父さんもプロ選手だったらしくヨーロッパにありがちな同姓同名親子なので検索しても情報を拾いにくくて困りました。ヴィカーリオの離脱があったからの獲得ではあるが、決して第2GKとして取ったわけではないという話も聞こえてくるので期待したい。