Tamworth 0 – 3 Tottenham Hotspur
Stadium:ラム・グラウンド
得点
101分: (OG)(Spurs)
107分:デヤン・クルゼフスキ(Spurs)
118分:ブレナン・ジョンソン(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ムーア(68’ソランケ)、ヴェルナー(91’ソン)、ジョンソン
MF マディソン(91’クルゼフスキ)、ビスマ、サール(68’ベリヴァル)
DF レギロン、グレイ、ドラグシン(91’スペンス)、ポロ
GK キンスキー
sub:オースティン、ドリントン、オルセシ、ランクシャー
まあ勝てばいいでしょ
新年あけましてFAカップが始まります。相手は5部リーグ相当のタムワースというクラブ。いわゆるノンリーグ、専業のサッカー選手たちではなく副業のサッカー選手になる。日本ではプロリーグはJ3までで、そこから下の最上位カテゴリはJFLということになるが、たしかこの間には大きな壁があり、純粋な順位による昇降格があるわけではなかったはず。その点イングランドは上から下まで繋がっている。たとえばレスターの生ける伝説ジェイミー・ヴァーディも若い頃はノンリーグのクラブで工場勤務の傍らプレーを続け這い上がってきたという経歴が有名だ。イングランドのサッカー文化を支えているのはこうした下部のリーグたちだと言える。
タムワースのようなクラブがプレミアリーグのクラブとFAカップで対戦が決まると、それはとても嬉しいことらしい。自分たちの街のクラブが公式戦で世界的なビッグクラブと戦う機会を与えられるから。今日もチケットは完売で入れないサポーターも多くいたらしい。スタンドを見ると座席があるのかないのかわからないほど、押し合いへし合いのサポーターで溢れかえっていた。そう思ってもらえるのはとても光栄なことで、スパーズとしても本来はやりたいはずの大胆なターンオーバーを行わないことで敬意を示していた。
試合はというとあわや負け試合になるところだったし、タムワースのサポーターは大変満足の展開で、スパーズのサポーターは120分を無表情で見ていたに違いない試合だったものの、まあ取り立ててここで試合内容に苦言を呈したいとも思えないな、という気持ち。
そりゃどんな相手に対しても全力で行けよとか、リヴァプールに勝った次の試合でこれかよとか思うのもわからないではないが、それはあまりにも理想論すぎる気もしているのです。立ち上がりからフルスロットルで20分で5点取れば楽ではあるが、そのために強度をあげて怪我でもしたらそれはそれで不毛だし、セーブしてしまうのはしょうがないことだとは思う。
もちろん力の抜き方が下手だとは言える。他のプレミアリーグのクラブたちは普段は出番のない選手をメインに起用してさらに省エネの試合展開で勝っていたりするからね。10-0にする必要はないけれど、前半で3-0にするくらいのペース配分にならない手の抜き方はよろしくない。それもわかる。無駄に120分を戦い、温存したかった選手たちを引っ張り出されたのは非常にもったいないことだけど、いつものテンションで120分やったわけでもないのでそんなに大声で文句言うほどでもないかな。試合はとってもつまらなかったけれど。ベンさんの解説がなかったらとても見ていられなかったけれど。
不幸中の幸いは次のダービーを控えるアーセナルも延長戦を戦っていたこと。しかもユナイテッドとなので強度は高く、そして負けていたので気持ちの面でもダメージはあるはず。つまりはスパーズの選手たちは疲労だなんだという言い訳はできないよ。まあそもそもノース・ロンドン・ダービーに言い訳なんてありえないか。