2024-2025 プレミアリーグ 第24節
Brentford 0 – 2 Tottenham Hotspur
Stadium:ジーテック・コミュニティ・スタジアム
得点
29分:ビタリ・ヤネルト(OG)(Spurs)
87分:パペ・マタル・サール(Spurs)
トッテナム・ホットスパー
FW ソン、リシャルリソン(78’スカーレット)、ムーア(46’ベリヴァル)
MF ビスマ(68’サール)、ベンタンクール、クルセフスキ
DF スペンス、デイビス、グレイ、ポロ
GK キンスキー
sub:オースティン、レギロン、カサノバ、ハーディ、オルセシ、アジャイ
ブレントフォード
FW シャーデ、ウィッサ、エンベウモ
MF ノアゴーア(84’カルバーリョ)、ダムスゴーア、ヤネルト(66’イェンセン)
DF ルイスポッター、コリンズ、ファンデンベルフ、アイェル(76’カヨデ)
GK バルディマルソン
sub:エエストネ、ピノック、ミー、ヤルモリュク、コナク、マゴマ
長いトンネルを抜けた
長かった。リーグ戦では12月15日に行われた16節のサウサンプトン戦以来の勝利だ。1ヶ月半の間、7試合で勝ちがなかったがようやく乗り越えた。完璧な内容とはいえないものの、今はとにかく勝つことが大事。勝っている時の連戦と負けている中での連戦では疲労度あいも違うからね。試合終了後のポロの咆哮と、まず見たことのなかった円陣でお互いを讃えあう場面は胸に響いたよ。
いつにも増して押される時間の長かった試合だけど、守備の強度はいつもより高かった。特にリシャルリソンは泥まみれになりながら随所で体を張ってチームのために時間を作るプレーが目立っていたし、何より本職ではないはずの左サイドでエンベウモをほぼ完封したスペンスは凄かったね。守備でもほぼ負けていないし、ボールを持っても簡単には失わず、運ぶこともパスを出すこともできる。割と不器用ながら身体能力でなんとかしてしまうウドギも怪物だが、スペンスの方がプレーに幅がある。こりゃウドギが戻ってきてもポジションを守れるかもしれないし、それどころかイングランド代表もありえると思ってしまうくらい最近は頼もしい。代表は左サイドバックが薄めだから余計に可能性があるんじゃないかと思うよ。
チームとして良くなかった部分はあるけれど、個人のパフォーマンスとしては悪くなかった。前半で変えられたムーアはボールロストが目立ってしまったのかもしれないが、仕掛けていく姿勢といろんな場所に顔を出せる動きの量は良かったと思う。内側に切れ込んでいけるドリブルがあるのはいいね。挑戦しながら色々学んでいければと思う。出来ることだけを無難にこなしても成長はないから。
上手くいっていないように見えるのはやっぱり中盤かな。ボランチが1枚なのか2枚なのかよくわからない。クルセフスキは右サイドに寄りすぎるので、じゃあ左のインサイドハーフにビスマかなと思うけど、ビスマが後ろにポジションを取るのでボール回しが右に偏ってしまう。難しいよね。ビスマは低めにいるのがブライトン時代から多いからそこに慣れていて、むしろベンタンクールの方が飛び出していくようなプレーは得意だと思うんだけど、ビスマの方がボールタッチが乱れて変な失い方をするので1ボランチにするなら安定感のあるベンタンクールにしたくなる。いずれにせよ、もっと流動的に動いてほしい。もちろん中盤だけではないけどね。
こうした最近の課題がやっぱり課題だなと思ったのはサールのゴールシーン。トップ下的に振る舞っていたベリヴァルが味方とパス交換をしながらアンカーの位置でゲームメイクを始めたので、仕方なくベンタンクールが右インサイドの位置に流れてソンに配給し、その一連のポジションチェンジが生んだ前方のスペースにサールが走り込んで得点が生まれたのだ。前のポジションのはずのベリヴァルが動きをつけた事でそれに周りが連動して生まれた崩しだった。もっともっと増やしていきたい。こうやって誰かが空けたスペースに走り込むことでダイナミズムが生まれていたのがいい時のポステコグルーのサッカーなはずだから。
負傷者の復帰も近いらしいし、移籍期限のギリギリで2人の補強が決まった。今日の勝利で勢いをつけて、後半戦の巻き返しに期待したい。こんな順位が低いのにチームの雰囲気が良いなんて奇跡みたいなものだよ。