[2018W杯]決勝T:準決勝 フランス vs ベルギー

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2018W杯:決勝T:準決勝 フランス vs ベルギー

France 1 – 0 Belgium

Stadium:サンクトペテルブルク・スタジアム

得点
51分:サミュエル・ウムティティ(France)

フランス
ロリス、パバール、ヴァラン、ウムティティ、エルナンデス、カンテ、ポグバ、マトゥイディ(86’トリッソ)、グリーズマン、ムバッペ、ジルー(85’エンゾンジ)

ベルギー
クルトワ、シャドリ(91’バチュアイ)、アルデルヴァイレルト、コンパニ、フェルトンゲン、ヴィツェル、デンベレ(60’メルテンス)、フェライニ(80’カラスコ)、デ=ブライネ、アザール、ルカク

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生き残ったのはキャプテン、ロリス

「最も美しいゲームとは0-0か、相手のミスによる1-0だ」
そんなゲームになりました。

決勝トーナメントを二つの山に分けた時、死のブロックと呼ばれたのはこちらの山。ブラジル、ウルグアイ、一応日本も退けて、残ったのはフランスとベルギーです。ここまで出場機会の少なかったムサ・デンベレが先発起用されたことで、元スパーズのシャドリを含め、トッテナム関係者は全員スタメン起用です。20分のベルギーの攻撃、アルデルヴァイレルトの振り向きざまのシュートをロリスが横っ飛びではじき出した場面は試合の趨勢は置いておき、嬉しさのこみ上げるシーンでした。

派手な撃ち合いが期待出来るメンバーの揃った対戦ですが、非常に慎重に試合は進んでいきます。ポゼッションをしていても、リスクを負いすぎる攻めはしないし、回されつつも常にカウンターを狙っている。ボールを持つ時間が長いのはベルギーの方ですが、ブラジル戦を見た後だと、本当にやりたいのは相手に持たせてのカウンター攻撃でしょう。その点、フランスのペースだったと言って良いかもしれません。

ベルギーの攻撃はスリーバックを中心にボランチを交えつつボールを運ぶ形、守備時はフォーバックになりますが、右サイドに入ったシャドリが戦術のキープレイヤーで攻撃時には高い位置を取り、スリーバックに変化する可変型です。ムニエの出場停止は痛い上に代わりに入るのがシャドリというあたり、本当に控えのディフェンス陣は信頼されていないご様子。

フランスは時折ディフェンスラインまでプレッシャーをかけるけど、基本は全員が引いて守ります。能力の高いベルギーの前線にスペースを与えないことが一番重要で、後ろからのつなぎはある程度許容します。全体を通じてミスの少ない、それも一つのミスで試合が決まってしまいそうな緊張感のあるゲームでしたが、一人だけ最後まで試合に入れていない選手がいました。ムサ・デンベレ、残念ながら今日は彼の日ではなかった。

動き回るヴィツェルのポジショニングを見て、バランスを意識したポジショニングをするところまではいいのですが、ボールサイドではダメダメ。後方からボールを引き出して、前を向く瞬間はらしさの片鱗が見えるのに、パスはありえない距離でカットされるし、判断が遅れて囲われて奪われた。さらに危険な位置でファールを多発するわで、いいところ一切なし。一番早く交代させられたのはデンベレだったけど、前半のうちに代えられてもおかしくないくらい散々な出来でした。

フランスがコーナーキックで効率よく点を奪ってからはベルギーのワンサイドゲームになりました。ちなみにフランスはジルーにもう少し決定力があればもっと試合を早く決めることができていたと思います。極論、ジルーとルカクが逆のチームにいたら大差が付いていた試合だったかもしれません。ポストプレーは良かったし、次もスタメンだとは思いますが、優勝を決めたとしても、自信が無得点で終わったとしたらストライカーとしては不完全燃焼で終わってしまうね。

ベルギーは攻め立てるも割り切って守るフランスを崩せないまま時間が過ぎて行っています。フェライニの高さ対策にポグバをマンマークでおいて、フェライニが上がればポグバも最終ラインに吸収されるまで下がる。シャドリが少し輝けば、マトゥイディをマンマークにつけて、サイドバックに吸収される。空いた中盤はグリーズマンとジルーが埋める。最後は6-4-0くらいの形になっても守る守る。カンテも含めたハードマーカーで相手のキープレイヤーを抑えられるのは最大の強みかもしれません。

メルテンスを入れてサイドに幅を利かせてみたり、デ=ブライネの位置を下げて配給役にしてみたり、カラスコを入れて両サイドアタックの色を出したりと、バチュアイを入れて真ん中を強化したり、やれることはすべてやりました。それでもフランスは固かった。そして結局試合を分けたのはセットプレーだったという残酷な結末です。

これで一気にスパーズの選手は3人脱落です。チャンスを得たのはウーゴ・ロリス。この日も再三スーパーセーブでチームを救いました。試合終了後真っ先にカメラに抜かれたのは地面を叩いて吠えるロリス。夢のワールドカップを掲げるまであと1勝だ。

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