[PL]第6節 アーセナル vs トッテナム・ホットスパー

2023-2024 プレミアリーグ 第6節

Arsenal 2 – 2 Tottenham Hotspur 

Stadium:エミレーツ・スタジアム  

得点
26分:クリスティアン・ロメロ(OG)(Gunners)
42分:ソン・フンミン(Spurs)
54分:ブカヨ・サカ(Gunners)
55分:ソン・フンミン(Spurs)

トッテナム・ホットスパー
FW ジョンソン(63’ソロモン)、ソン(78’リシャルリソン)、クルゼフスキ
MF マディソン(78’ホイビュア)、ビスマ、サール
DF ウドギ、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、ダイアー、デイビス、エメルソン、スキップ、ベリス

アーセナル
FW ジェズス(77’ネルソン)、エンケティア、サカ(97’スミスロウ)
MF ビエイラ(46’ハヴァーツ)、ライス(46’ジョルジーニョ)、ウーデゴーア
DF ジンチェンコ、マガリャインス、サリバ、ホワイト
GK ラジャ
sub:ラムズデール、キヴィオル、セドリック、冨安、エルネニー

十分互角にやれている

 互いに4勝1分で迎えるノースロンドン・ダービーだ。開幕からのこの成績は、スパーズの中ではプレミアリーグになってからの最高成績らしいので、必然的にこの試合は最も調子の良い状態で迎えるダービーということになる。ちょっと前までは4位からだいぶ離れた位置での対戦だったり、どちらかが極端に順位を下げているタイミングでの試合だったりしていたこの世界有数のダービーだが、今日はその冠に相応しい試合になるだろう。

 共に左ウイングがいつもと異なる。マルティネッリとトロサールが負傷しているアーセナルはジェズスがウイングに入り、スパーズはブレナン・ジョンソンが初スタメンを飾った。

 戦前の個人的な予想では、お互いにポゼッションとハイプレスという基本思想が似通っているチームであることと、数年と6試合という完成度の差から、最初の15分はアーセナルがボールを握って攻め立ててくると思っていた。しばらくして勢いに慣れた後、スパーズも盛り返す時間が出来る様になって一進一退の攻防が続く・・・

 めちゃくちゃ外れていたとは言わないが、ボールを握ったのはスパーズ。しかし持たされていたと言えなくもない。後方でボールを回すも、アーセナルの強度の高いハイプレスに苦しみ、効果的に前線に運ぶことに苦労していた。いくつか危ない場面はあったし、マディソンがジェズスに奪われた場面はほぼ失点ものだった。ありがとうジェズスくん。

 ただやはり去年と今年のスパーズは違う。運ぶのに苦労したとはいえ、これまでのように逃げのパス回しで時間を潰していたわけではない。ちゃんと狙いを持って強気で勇気を持ったボール回しだった。相手は去年、最後までシティと優勝を争える唯一のクラブだったチームだ。その相手に対し、まだまだ未完成ながら自分たちの信念を貫いてみせ、時に上回ってくれたことは大きな自信に繋がった。

 初のダービーでおよそ完璧なプレーを披露したファンデフェン。早めにカードを貰いながら、冷静で力強くサカを抑え続けたウドギ。創造性で違いを見せたマディソン。迫力のあるプレスと確実な決定力でチームを牽引したソン。いや、名前はいくつかあげたが、みんな良かった。ほぼ負け試合ながら前線の力でなんとかしていた去年までとは明らかに変わっていたよ。

 気になったことも一応ある。マディソンがいなくなってからの攻撃についてだ。中盤がホイビュア、ビスマ、サールの並びになったわけだが、ここから前に出ていけなくなった。アンカーのビスマは守備、マディソンは攻撃の中心、その間で攻守にバランスを取るサールの三人が今は抜群の関係性を見せている。そこに守備寄りの性質を持つホイビュアが入ってきて、中盤が皆、下り目にプレーしていた。

 以前もどこかで言った気がするけど、マディソンやロチェルソといった自分が攻撃の選手だという自覚の強い選手を置かない場合、役割が明確になるダブルボランチにトップ下の形にしてあげた方が良い。この中ではサールのトップ下がいいのかもしれないが、ずっとバランスを取るという難しい役割を任せておいて、途中から自分の判断で攻撃中心でやれというのは20歳の選手に求めるにはレベルが高すぎる。そういう全体を見て動きを変える仕事はホイビュアのような経験のある選手にお願いしたいが、やってくれそうにないので中盤の並びをはっきり決めてあげてほしい。

 今日なんかは相手が相手だし、並びを変える怖さもあるかもしれないが、マディソンが足を痛めかけていたように、きっと不在の時は訪れる。どうせその時もロチェルソはいないだろうから、他の選手で乗り切るためにも役割の明確化は必要だと思う。もしインサイドハーフをクルゼフスキやジョンソンに任せるなら別にいいけど。

 シティが異次元の全勝を続けているので、やや凄みが感じにくいが、我々も無敗を維持することができている。誰がこんなスタートダッシュを予想しただろうか。しかも内容が伴っている。

 鬼門のエミレーツの次はこれまた鬼門のリヴァプール。最後に勝ったのはいつだろうかと自分のサイトで調べてみると、なんと2017年にまで遡る。このサイトを始めた年です。リヴァプールに勝ったという記事は1度しか書いたことがないらしい。ほんとかよ。震えて待っていろよ。今年こそはやってやろうぜ。

2023-2024シーズン 試合結果一覧

スポンサーリンク
最新情報をチェックしよう!
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。