2023-2024 プレミアリーグ 第31節
West Ham United 1 – 1 Tottenham Hotspur
Stadium：ロンドン・スタジアム
得点
５分：ブレナン・ジョンソン(Spurs)
１９分：クルト・ズマ(Hammers)
トッテナム・ホットスパー
FW ヴェルナー(82’リシャルリソン)、ソン、ジョンソン(90’ロチェルソ)
MF マディソン(70’クルゼフスキ)、ビスマ(82’ホイビュア)、ベンタンクール(70’サール)
DF ウドギ、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub：オースティン、ドラグシン、デイビス、エメルソン
ウェストハム・ユナイテッド
FW アントニオ
MF クドゥス、ソウチェク、パケタ、ウォードプラウズ、ボーウェン
DF エメルソン、ズマ、マブロパノス、コーファル
GK ファビアンスキ
sub：アナン、ジョンソン、クレスウェル、オグボンナ、フィリップス、コルネ、アーシー、ムバマ、イングス
突き詰めていると捉えることもできる
書いたのに投稿するのを忘れていました。
良くも悪くも安定感のある試合内容で、安定しない成績を残しているのが最近のスパーズだ。今節はライバルのヴィラがシティと当たるので順位逆転の大チャンスだった。残りのカードや消化試合数に差はあれど、順位が上にいる方が常に争いの主導権を握る。機会を生かすことはできなかった。
中3日の試合でスタメンは3枚の変更だ。ファンデフェンは負傷明けで順当な選出、あとはサールに替えてベンタンクール、そして好調なジョンソンが先発を奪い取った。
まず魅せたのはブレナン・ジョンソン。僕は確か前回の記事で、ジョンソンは結果を出しているけどスタメンに向いていないと書きました。前半は消えがちなのと、終盤にバテるから。中継で解説の方もほぼ同じことを言っていたけど、我らを黙らせる開始5分の先制弾にはやられました。すみませんとあの時は思ったが、やっぱり終わってみると間違っていなかったんじゃないかとも思った。評価が難しい。
幸先良く点は取ったものの、その後はあまりボールが回ってこない。それはジョンソンが自分の得意な位置でボールを貰いたいがためにあまり下がってこないから。ヴェルナーのように一度ボールを受けるために引いてくれないので、右に選択肢がなくどうしても左偏重になっていた。ただしこれをジョンソンのせいだけにはしたくない。現時点のジョンソンは引いて受けても出来ることが少ないし、チームとしても高い位置で勝負して欲しい。となればポロあたりが下がってボールを引き出す役割を引き受けたらいいと思う。クルゼフスキは縦に仕掛けない代わりに起点となるプレーが得意だし、ジョンソンは仕掛ける代わりにビルドアップは他に任せる。そうやって役割分担できるようになりたいね。終盤にバテちゃうのは頑張って体力をつけなさい。
ベンタンクールはというとかなり良さが出ていたと思う。サールは気の利いた動きでチームを助け、ベンタンクールはボールに触れて局面を打開する。これもどっちにも特徴があってどっちもいいという感想だ。ビスマ、ベンタンクール、マディソンの関わりだけで中央で運べてしまうのは見ていて気持ちが良かった。終盤に出てくるホイビュアも時間の割には印象に残っているし、中盤は厚みがあって良いね。
試合展開はというと、勝利に拘らない姿勢を貫いたウェストハムに苦しんだ。ボーウェンやアントニオといった厄介な選手たちがいて、一発のカウンターで仕留める力は十分にあるのに、特にそこに力を入れている雰囲気でもなかった。カウンターがハマればラッキーくらいで、それより失点が嫌だったらしい。あれだけ引かれると崩せないのが今のスパーズ。
うーん。ちょっとショートパスとサイド攻略に固執しすぎに見える。サイドチェンジ、ミドルシュート、ハプニング狙いのクロスのような確率は低いけど変化を生む攻撃は選択せず、ひたすらにサイドの狭いスペースばかりを集中攻撃しているが、あれだけスペースがないと決定機にすらなっていかない。サイドからの高速クロスが狙いなのに、ソンが焦れて寄ってきてしまうので中に誰もいない場面があるのも気になった。引いて守る相手が増えているのは最近どう見ても明らかなのに新しいアイデアを繰り出すどころかどんどん袋小路にハマっている気がしなくもない。
が、ここはポステコグルーを信じてみてポジティブに解釈しようと思う。こうした守備一辺倒の相手を崩すのは上3チームに追いつくための絶対条件だ。ここで得意の速攻に頼るようじゃ数年前に逆戻りするだけなので、堅い守りの攻略をこのまま頑張りたい。まずは狭いエリアを突破しての高速クロスを行けるところまで実戦で試しているフェーズなんです今は。普段のトレーニングで攻撃のアイデアを反復練習しても、実戦で突き詰めないと武器にはならないから短い期間で諦めず同じことの繰り返しに見える試合になってでも貫いているところなんです。
もちろん4位以内には入りたいが、今年は7位以上でも成長と言える年なんだから先を見据えると目先の勝利と同じかそれ以上に、決めた方向に向かって進んでいくことも大事だと思う。謙虚な姿勢を忘れちゃいけない。
