[2018W杯]決勝T:ラウンド16デンマーク vs クロアチア

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2018W杯:決勝T:ラウンド16 デンマーク vs クロアチア

Denmark 1 – 1 Croatia

Stadium:ニジニ・ノブゴロド・スタジアム

得点
 1分:マティアス・ヨルゲンセン(Denmark)
 4分:マリオ・マンジュキッチ(Croatia)

デンマーク
シュマイケル、ダルスゴーア、ケアー、ヨルゲンセン、クヌドセン、クリステンセン(46’シェーネ)、エリクセン、デラネイ(98’クロンデリ)、ポウルセン、コルネリウス(66’ヨルゲンセン)、ブライトパイデ(91’シスト)

クロアチア
スパシッチ、ブルサリコ、ロヴレン、ビダ、ストリニッチ(81’ビバリッチ)、レビッチ、ラキティッチ、モドリッチ、ブロゾビッチ(71’コバチッチ)、ペリシッチ(97’クラマリッチ)、マンジュキッチ(93’バデリ)

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実現!新旧スパーズ司令塔対決

素敵な対戦が生まれました。元スパーズの司令塔はクロアチアのルカ・モドリッチ。現スパーズの司令塔はデンマークのクリスティアン・エリクセン。互いにチームの10番を背負い、国の期待を背負います。チームを勝利に導くはどちらになるのか。

開始から攻め込んだデンマークがこの試合初めて先発に起用されたクヌドセンのロングスローであっという間に先制を奪います。今大会最速ゴール。しかしその3分後にクリアが味方に当たったこぼれ球をマンジュキッチに押し込まれるという不運な失点で試合が振り出しに戻りました。

試合を通じてみると、クロアチアはグループリーグでの調子の良さが出せませんでした。立ち上がりはモドリッチを中心に攻め込んでいましたが、モドリッチがボールに触れる機会が減るほどにテンポよくパスが回らなくなります。持ち上がりに苦しむと、引いて作るモドリッチ、ラキチッチと前で待つ前線の間にスペースが空きすぎて、ボールが出てもサポートが間に合わないのでまた奪われるという悪循環をデンマークは意図して作り上げていました。

クロアチアのビルドアップは中盤の選手が中心です。センターバックはそれほどうまくない。そこにコルネリウスとエリクセンが緩やかに寄せていきます。奪われそうなほどではないので、ロングボールには逃げないけど、コースを限定されつつ自由にはやらせない。そうして不自由にショートパスを出させることで、モドリッチやラキティッチを引かせるのが狙いです。丁寧に作って強みのサイド攻撃に持ち込みたいクロアチアに対して優しいプレスをかけて後ろに逃げさせるので、多少プレスを剥がしても前線が遠い状況が続きました。

デンマークの攻撃はシンプルに前線へ。高さを生かしてボールを拾って素早くゴール前に迫ります。局面局面で怖さを与えているのはエリクセンももちろんですが、この日デンマークにリズムをもたらしていたのはポウルセンです。力強くボールを収めて起点になれば、恐れずにドリブルで仕掛けていけるので、クロアチアにとってはすごく嫌。エリクセンはやや強引に自分でフィニッシュまで行こうとしているように見えました。一番可能性を感じたのはやっぱりエリクセンが前を向いた時だったけどね。

拮抗したゲームのドラマは最後に待っていました。退屈して寝てしまった人は残念無念。
延長後半9分に両チーム体がもう動かない中で、モドリッチが芸術的なスルーパスで決定機を演出します。抜け出したレビッチがキーパーを交わすところまで行くもヨルゲンセンが後ろからレッドカード覚悟のスライディングで死守。運良くイエローですみましたが、あれはレッド。デンマークの健闘はここまでかというPKキッカーはモドリッチ。守るのはカスパー・シュマイケル。完全に読みきったシュマイケル。スタンドには吠える父親ピーター・シュマイケルの姿も・・・

PK戦もドラマチックな激闘で、デンマークの1番手エリクセンのシュートはスパシッチのセーブ。決して甘いコースではなかったのに。しかし後攻クロアチアのバデリのキックは再びシュマイケル。2本目、3本目はともに決め、4本目はまたスパシッチが止める。万事休すのデンマークを救うのは三たびシュマイケル。しかし勝利の神様は無情にもスパシッチに傾きました。最終キッカーも止めるとさすがのシュマイケルもここまで。最悪の状況で3本もPKを止めるも勝ち切れないシュマイケルは受け入れられない結果だったでしょう。

ソン・フンミンに続く脱落者はエリクセンになりました。スパーズ司令塔対決は上手くいかないクロアチアの中で唯一輝き続けていたモドリッチに軍配が上がりました。試合終了後に審判と握手を交わした後、振り返って監督を見つけた時に一つ叫んで監督に飛びついたモドリッチを見た時は感動しました。キャプテンの重圧は思っている以上に重いもの。エリクセンの想いも胸に行けるところまで行ってきな!

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