ジェームズ・マディソン争奪戦を制す

2023年6月28日、トッテナム・ホットスパーはレスター・シティより、ジェームズ・マディソンを獲得したことを発表いたしました。

実現するとは思わんかった

 今夏の補強ポイントで重要だったロリスの後釜になりそうなゴールキーパーは早々に確保した。散々な結果に終わったディフェンスラインを安定させてくれるセンターバックも出来れば2人は欲しい。そしてポステゴグルー就任に伴って需要が出てきた攻撃的ミッドフィルダーに誰を選ぶかと思えば、まさか第一希望のマディソンを確保するとは恐れ入りました。

 もう何年も狙っていた選手ではあるが、移籍金が高額になりすぎるのでいつも撤退していたのだが、レスターの降格と契約最終年を迎えるというダブルパンチで大きなチャンスが巡ってきた。が、ニューカッスルが獲得に名乗りを上げてきた。今明らかにスパーズより上り調子であり、来年のCL出場権と数年以内には優勝を争ってくるという将来性も見えている。そして何よりも潤沢な予算を目の前に勝ち目なぞないと思っていた。

 色々な報道を総括すると、マディソン本人がイングランド北部の田舎町であるニューカッスルよりも大都市ロンドンでの生活に憧れがあるという事実。マディソンの要求している給与を支払うと、現状のニューカッスル内での給与バランスが崩れてしまうことの懸念。そこら辺を考慮した結果、ニューカッスルはミランのトナーリに目標を切り替えたことで、マディソンを本気で狙うクラブがいなくなったことが最終的な結果のようだ。

 思っていたよりもだいぶ安い金額に収まった。現役のイングランド代表の26歳でプレミアで残してきた実績も考慮するとバーゲンと言って差し支えない。なんて上手な補強なんでしょう。他の国からやってくる選手とは違い、これでマディソンが輝けなくてもフロントの見る目がないとは言えないような誰もが満足する補強になったと思う。正直この順位で終わり、明らかにチームの雰囲気が下向きの中でこんな選手と取れるとは驚きだよレヴィちゃん。

 どうしてもこの手のゲームメイカーが加入すると、エリクセンの後継者って言いたくなるのだけど、いつまで言っているんだって話だよね。もうそれはロチェルソの時にやったわけだし、前任の影を追うとロクなことが無いってウォーカーの後にわかったよ。今やプレミア最高の右サイドバックはトリッピアらしいんだから。

 とはいえ期待するのはそういうプレー。中盤でボールを引き出して攻撃に繋げられる選手がいれば、ケインやソンはもっとやりやすいはずだ。フィニッシュに力を割いたケインがどれだけやれるのか見てみたい。もっともケインの方が残留してくれればって話ですが。

 確実に補強したいポイントはこれで残りはCBだけ。去年に引き続き移籍市場での動きが早くなったことはサポーターの気持ち的にはありがたい。このペースでいけば獲得は問題なく終えられそうだ。むしろ後釜を確保しちゃってからだと、苦手な売却により苦労しそうだなとは思うけど、まあそっちは夏いっぱいかけてゆっくりやっておくれよ。

 

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