ケインが戻って来ればそれで全て解決ですか?

公式戦6戦勝利なしのまま、プレミアリーグは中断に入りました。

これで負傷者は戻って来るはず。そうしたら、好転するのかい?

スポンサーリンク

ストライカーの不在だけが原因だったのか

ハリー・ケインが負傷したのが1月1日のサウサンプトン戦でした。まあスパーズとしてはこの時期にケインがいなくなるのには慣れたもので、ああまた今年もかといった感想でした。

そこからリヴァプールには当然負けましたが、例年通りソン・フンミンを中心になんとか負けないチームでいることができました。内容は褒められたものではなくとも、結果はついてきていた。

怒涛の追い上げで4位が見えてきたと思った矢先、2月16日のヴィラ戦でソンを失い、そこからはもうご存知の通りです。

現状、主だった負傷者はケイン、ソン、シソコです。デイビスがいなかったりフォイスがいなかったりはしていますが、少なくとも数がいないと嘆くほどではない。どのチームもだいたい2、3人は常に怪我人を抱えていることでしょう。

いや、離脱している選手の重要度だよ。言いたいことはわかります。モウリーニョも「弾の入っていない銃で戦うようなもの」とか「バルセロナにおいて、メッシ、スアレス、グリーズマンが同時にいないようなものだ」などと表現しています。本当にそうでしょうか。負傷者がゼロなら強いチームでしょうか。

スポンサーリンク

思い出してほしい。11月のトッテナムを。

シーズン開幕からの低調さを払拭することができず、ついにはポチェッティーノを解任するに至ってしまったあの頃のスパーズにはケインもソンもシソコもいたのです。確かにいずれも欠かせない選手であることに異論はない。ただ、長期離脱していることで、チームの不調の理由にされすぎていないだろうか。

当時の問題点はなんだったのか。ケインが消えている時間が長いなどと言われてはいましたが、試合を見ていると悪いのはケインだけじゃなかった。チームとしてボールを上手く保持することができず、最前線にいるケインのところまで上手くボールを運んでいくことができていなかった。つまりワントップを務めるのがケインだろうがガッサニーガだろうが変わらなかったんじゃないかと思えるような状況だったのです。

そしてそれは今もそうだと思っている。ケインとソンはチームの中でも飛び抜けてシュートがうまい。でも今のメンバーではそもそもシュートを打つまでに至ってもいない試合が多すぎる。もちろんケインがいれば多少ロングボールを収めてくれるだろうし、ソンがいれば一瞬の裏抜けでチャンスを作れるかもしれない。

でもポストプレーヤーがいないとサッカーは成り立たないスポーツではないし、裏抜けはそれ自体が戦術の全てになるようなものではない。

今のチームにケインが戻っても、きっと最前線で孤立するだけです。アリだから上手くいっていないというわけではない。そして孤立はするものの、ケインが戻って来たのにスパーズがダメだと言われるわけにはいかない責任感からガムシャラに走り回り、また怪我をするのが関の山です。

スポンサーリンク

じゃあ何が悪いのか

うーん。そうですね。まあ言ってしまえばあっちもこっちもなんですけど、今回取り上げたいのはライン設定ですかね。一番気になっているのは。

個々のパフォーマンスにも言いたいことがある選手はいるけれど、まずはチーム全体としての部分でしょう。選手がいないと嘆いてはいるものの、今の選手たちだって、ノリッジやバーンリーに行けば、ほとんどはスタメンになれるはずです。

じゃあ悪いのはディフェンスラインなのか。そうではない。全体としてのコンパクトさが問題なのです。

1.スリートップが前から頑張って追いかけていても後ろが連動していない。

2.そこが剥がされても戻りが遅く前残りしてしまっている。

3.後ろが奪ったら速攻を仕掛けるが、前残りの選手がそのまま行くので後ろの上がりが追いつかない。

最近は90分間ずっとこれの繰り返しです。

そのため中盤に広大なスペースを空けてしまい、当然ボランチだけではカバーしきれないので相手がボールを持ててしまう。

これを回避するには最終ラインと最前線の距離を意識的に狭めていくしかない。いや、前3枚だけで点を取りきれてしまうのならばそのままでもいいんですけどね。そうではないようなので。そしてそれはケインがいてもソンがいても同じです。たまに個人技でスーパーゴールは決めるけれど、基本は連携から決めるタイプのストライカーです。

ショートカウンターを軸にするなら、もっともっと高いラインを敷いて欲しい。フェルトンゲンが起用されなくなり、タンガンガやサンチェスが登用されている理由にスピードがあるのなら、ある程度のカバーリングはできるはずです。

中盤のスペースを埋められれば、正確なスルーパスを起点から防ぐこともできます。少なくとも、今のように最後尾がサンドバックになるような守備の仕方では、守りきることもできず攻撃もままならない状況は変わらない。

もっと全体を見て根本から改善していけなければ、年20ゴールをあげるストライカーもその力を発揮する環境は整わないでしょう。そしてその改善はきっと失点の減少にもつながるはず。これまではチームトレーニングは難しかっただろうけど、良くも悪くも時間はあるのだから。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!