[PL]第12節 アーセナル vs トッテナム・ホットスパー

2017-2018 プレミアリーグ 第12節

Arsenal 2 – 0 Tottenham Hotspur

Stadium:エミレーツ・スタジアム

得点
36分:シュコドラン・ムスタフィ(Gunners)
41分:アレクシス・サンチェス(Gunners)

トッテナム・ホットスパー
ロリス、ダビンソン・サンチェス、ダイアー、フェルトンゲン、トリッピアー 、エリクセン、デンベレ、シソコ(62’ウィンクス)、デイビス、ケイン(75’ジョレンテ)、アリ(75’ソン)
sub:フォルム、フォイス、オーリエ、ウォーカー=ピータース

アーセナル
チェフ、コシェルニー、ムスタフィ、モンレアル、ペジェリン、ラムジー、ジャカ、コラシナツ、エジル(84’イウォビ)、アレクシス・サンチェス、ラカゼット(73’コクラン)
sub:オスピナ、メルテザッカー、ウィルシャー、ナイルズ、ウェルベック

言い訳はございません。完敗です。ここまで何もできなかった試合は久々でした。
気持ちも戦略もこの日は全てアーセナルが勝っていました。

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走るアーセナル、重いスパーズ

ここ数試合と同じように3-4-2-1で臨んできたホーム、アーセナルに対し、スパーズも最近同様の「強豪仕様」5-3-2で迎えます。悲しかったのは直前の記事でスパーズのスタメン予想は外れたのに、アーセナルのスタメン予想は的中したこと。みなさん僕はスパーズファンです。

ゆっくりと、よく言えば落ち着いて試合に入ったトッテナムに対して、アーセナルは序盤からエンジン全開でした。キーパとセンターバックからのビルドアップを試みるスパーズに対し、エジル、A・サンチェス、ラカゼットのスリートップが迫力のあるプレスをかけてきます。それに連動し両ウイングバックとボランチまで前に出てきて自由なビルドアップを許してくれません。アンカーに入ったデンベレは相変わらずのフィジカルで持ち上がるのですが、相手のボランチも勇気を持って高い位置を取り、ラカゼットもデンベレの位置を気にしながらプレスをかけるのでなかなかショートパスを繋げず、前線に蹴り出すしかなくなっていました。

代表戦を怪我で回避したメンバーはやはり本調子ではないようで、不動のスタメンとなっていたウィンクスはベンチスタートとなり、ケインも右足をテーピングで固めての出場でした。おそらくケインはダービーでなければ起用されなかったのではないでしょうか。いつもの力強さはなく、運動量も少なかった。プレスのスタートを常にアリが担っていたことからも、最後のフィニッシュのみをタスクとして他の献身は免除されていたように見えました。

前線に収まらないのでルーズボールを拾われる展開が続きます。アーセナルにしたら完璧な試合だったはず。全ての選手に気合が満ちていたし、前からのプレスが完璧にハマっていた。前線の3人が追えばラムジーは中盤を制圧していたし、右のペジェリン、左のA・サンチェスはサイドの戦いで常に優位に立っていました。

ゴールシーンにはいくつか言いたいことはあるでしょう。先制のフリーキックにつながったファールはそもそもファールなのか怪しいような判定だったし、2点ともリプレイで見るとオフサイドが見逃されています。もちろんあれを肉眼で確実に見極めるのは難しいですが。
ただアルデルヴァイレルト不在のディフェンスラインにズレが生じていたこともまた事実で、攻撃に光明が見出せなかったこともまた事実です。あの失点が無ければより良い結果に終わったと、楽観できるような内容ではありませんでした。

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課題は修正力だ

前半からアーセナルのプレッシャーに押され、劣勢であることは見えていましたが、それを改善するための努力は試合を通じて見えてきませんでした。

今日の敗因の最たるところはビルドアップを封じられたことです。バックラインにプレッシャーがかかった時にパスコースがない。うちのウイングバックには相手のウイングバックがマンマークで付いていて、トリッピアーとデイビスにドリブルはないのでそこに入れても追い詰められるだけ。ボランチはデンベレ一枚で、前述したように封じられていたし、仮に入ってドリブルを開始しても時間がかかりすぎて攻撃のリズムアップにはなっていませんでした。

5-3-2を採用してから時々気になっているのですが、遅攻の際にパスコースを失ってしまうことが多すぎませんか。中盤の3枚のうち2枚とウイングバックが高い位置を取り、プレッシャーの厳しいエリアで良いボールが入ってくるのを待っている時間が長いです。ダブルボランチの時は引いた位置から組み立て、難しければやり直してということができていますが、アンカーでは幅が持てないので攻撃が詰まってしまいます。速攻に失敗した時は一人が低い位置を取るなり、サイドに流れるなりして動きを作らないとなかなか崩すことはできないでしょう。

そして問題なのは試合中に改善できないことです。フォーメーションとは各システムに一長一短あり、各選手の調子や相手の戦術によっても変わってくるので、そのチョイスが悪いわけではありません。
今日で言えばスリーバックにスリートップがぴったりプレスをかけてきている。ウイングバックが攻撃を作れていない。そういったことを鑑みて、4-2-3-1への転換もありだったと思っています。ダイアーを上げてデンベレと組ませれば、デンベレの持ち上がる力も発揮しやすくなるし、サイドも数的有利を作れる。最後まで形は変えず選手だけを変えていましたが、ケインはともかくアリとデンベレは自身のプレーが悪かったわけでは決してないと思うので、変えるべきは選手だけではなかったと思います。

こんな試合の中で並外れた存在感を放っていた選手が一人だけいましたね。ダビンソン・サンチェスです。
裏にけられたボールに対してややスタートが遅れても自らカバーできてしまうだけのスプリント力があり、相手のプレスをいなす足元の技術も見せてくれました。無理に3バックにこだわらずサンチェスとフェルトンゲンの2センターにし、ダイアーをボランチで起用する方が全体として安定するはず。オーリエ、ローズあたりが本調子になり、サイドバックとして攻撃力を生かせないのがもったいないと思えるようになったら再びスリーに戻せばいい。まあ多分4バックにはしないんでしょうけど。

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