[CL]GS第2節 トッテナム・ホットスパー vs FCバルセロナ

2018-2019 チャンピオンズリーグ グループステージ第2節

Tottenham Hotspur 2 – 4 Barcelona

Stadium:ウェンブリー・スタジアム

得点
 2分:フェリペ・コウチーニョ(Barça)
28分:イヴァン・ラキティッチ(Barça)
52分:ハリー・ケイン(Spurs)
56分:リオネル・メッシ(Barça)
66分:エリク・ラメラ(Spurs)
90分:リオネル・メッシ(Barça)

トッテナム・ホットスパー
ロリス、トリッピアー、サンチェス、アルデルヴァイレルト、デイビス、モウラ、ワニャマ(57’ダイアー)、ラメラ(79’ジョレンテ)、ウィンクス、ソン(66’シソコ)、ケイン
sub:ガッサニーガ、ローズ、ウォーカー=ピータース、スキップ

バルセロナ
テア=シュテーゲン、セメド、ピケ、ラングレ、アルバ、ラキティッチ、ブスケッツ(91’ベルマーレン)、アルトゥール(87’ビダル)、メッシ、スアレス、コウチーニョ(83’ラフィーニャ)
sub:シレッセン、スアレス、デンベレ、エル=ハダディ

真っ向勝負でバルセロナに挑み、潔く散ったゲームです。

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ミス・ミス・ミス

ポチェッティーノのとった策は予想外のものでした。正直去年のマドリー戦のあたりのように5-2-3のような布陣でロングカウンター戦法を取るものだとばかり思っていた。しかしこの日採用したのは4-2-3-1のフォーメーション。トップ下にラメラを配する時点で正面からバルセロナと向き合うんだという意思を感じました。ドン引きから始まるカウンター戦術の雰囲気は初めからない。久々のハイプレス・ハイラインです。結果はご存知の通りですが、ホームだし特にこの選択は悪くなかった。悪かったのは大舞台にあるまじきくだらないミスの連発です。

トッテナムのプランをぶち壊してしまったのは残念ながらキャプテンのミス。開始2分のロリスの飛び出しが全てを変えてしまった。いやわかるよ。久々に戻ってきた試合がこの大一番でかかる期待とプレッシャーが大きかったことも。でもだからこそ、経験豊富なプレイヤーとして冷静に判断するべきだった。前に出る守備がロリスの持ち味だし、この日も何度か救われたけど、失点シーンは明らかにはやる気持ちを抑えられなかったがゆえのもの。こんなに早く取られたことで選手は間違いなく動揺したはずだ。

続く失点もミスからで、サンチェスがボランチに出したパスが乱れたところから。あの時ウィンクスは二人に挟まれていたし、サンチェスにもそんなにプレスはかかっていなかったのになぜあのパスを選択したのか。だいたいボランチのポジションに後ろからパスをつけるときは斜めにするのが鉄則です。真後ろから出すなら余裕のある場面でないと視野が確保できないので受けてにとっては辛いものになる。以前にもこんな失点見た気がします。ラキティッチのシュートはすごかったけども、そもそもの奪われかたのレベルが低すぎます。

そして最後のメッシのゴールもトリッピアーの厳し目のフィードに何もできなかったシソコが奪われたことが原因です。出し手も受けても悪い場面。そもそもこの試合一番の謎采配はシソコの投入だと思っています。ここだけは酷評したい。ここまで全く出番はなくこれまでもスパーズでの実績は薄い。特に攻撃のカードとしては。早々ソンに代えて入ったものの、直後にサイドからのボールをボレーで合わせた場面では集中力を欠いているかのようなホームランを放ちました。せめてあのボレーがソンならもう少し意味のあるシュートにできたのではと思いました。痛めたラメラに代えてのジョレンテは仕方のない交代だったけど、シソコの投入はがっかりしました。特に印象的なプレーもなかったしね。

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見せつけられた力の差

スコアは2-4ですが、実際はもっと差があったように思えます。少なくともメッシは2本もポストに当てている。でもこれほどにけが人がいる中ではよくやった方ではないでしょうか。特にケイン。自分がチームを引っ張るんだという気概を感じるチェイシングやボールキープを最後まで見せてくれた。とても質の高い動きだったと思います。確実に調子が上がってきているのがわかる。ケインは完全にバルサ相手にも通用していました。

ダイアーが外れたことはやや驚きました。そしてワニャマは結構よかったですよね。タイトな守備で相手はやりにくそうでした。もっとできるとは思うけど、しばらく出番少なめの期待値の割には頑張ってくれました。早めに交代させられたのはイエローのせいでハードにいけなくなっていたからだと分析しています。

それからウィンクスはなんか試合中に急成長する少年ジャンプの主人公みたいでしたね。わかりますかねこの気持ち。前半はバルサの選手の圧にやられてほとんど何もできていなかった。一番最初に交代するべきなのはウィンクスだと思っていました。でも後半途中からなぜかレベルアップした見たいで、果敢なスライディングで刈り取るは散らすは運ぶは凄い輝きでした。途中交代で入った選手のように躍動していた。個人的にはウィンクスの目指す先はアルトゥールのようなプレイヤーなのかなと思っています。この日のアルトゥールは敵ながら素晴らしかった。決定機に絡むわけではないけれど、間で受けて小気味良く捌いたり、くるくる反転して局面を一瞬で代えてしまう動きなど、これだよウィンクスと思いながら見ていました。

さて長くなってきたのでこの辺にしますが、開始早々の苦しさもなんのその最後の5分まで希望を感じながら見ていましたよね。ケインが一点を返したときの、ラメラが意地を見せた時のスタジアムの雰囲気のように画面の前でまだいけるはずと思わせてくれた試合でした。確実に成長はしていますよ。以前はビハインドなのに前に出られない試合も少なくなかったですから。次会ったときはもっといいスパーズを見せられるはずです。12月のカンプノウでは違った結果を持ち帰ろう。

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