[PL]第23節 エヴァートン vs トッテナム・ホットスパー

2023-2024 プレミアリーグ 第23節

Everton 2 – 2 Tottenham Hotspur 

Stadium:グディソン・パーク

得点
 4分:リシャルリソン(Spurs)
30分:ジャック・ハリソン(Toffees)
41分:リシャルリソン(Spurs)
94分:ジャレッド・ブランスウェイト(Toffees)

トッテナム・ホットスパー
FW ヴェルナー(86’ヒル)、リシャルリソン、ジョンソン(64’クルゼフスキ)
MF マディソン(86’スキップ)、ホイビュア(89’ドラグシン)、ベンタンクール(64’サール)
DF ウドギ、ファンデフェン、ロメロ、ポロ
GK ヴィカーリオ
sub:フォースター、デイビス、エメルソン、スカーレット

エヴァートン
FW キャルバート=ルーウィン(85’ベト)
MF マクニール(85’ドビン)、ガーナー、ハリソン、ゲイエ、ヤング(81’シェルミティ)
DF ミコレンコ、ブランスウェイト、ターコウスキ、ゴッドフレイ(75’コールマン)
GK ピックフォード
sub:ビルジニア、キーン、パターソン、ハント、メトカーフ

ちょっと同じような展開が増えてきた

 残るはプレミアリーグの戦いだけになったのに、中2日のランチタイムキックオフに割り当てられる必要が果たしてあったのだろうかと、文句の一つも言いたくなるような厳しいスケジュールだ。

 前回対戦は12月末のこと。あの時のエヴァートンは絶好調で、うちに敗れた試合からはリーグで1勝もあげられていないというやや不調モードになっていると聞いてはいたが、実際に対戦してみると全くそんな空気感ではなかった。ホームの試合では前半18分までの2点を奪い、そこからの猛追を耐え抜いて2-1で勝つという展開だったが、今日はもっと難しい試合になった。さすがはグディソン・パーク。

 リシャルリソンが古巣相手に抜群の決定力を見せてくれた。これで8試合で9ゴール。アジアカップでソンが抜ける期間を埋める選手はいるのか、リシャルリソンじゃ不安だなあと思っていた過去の自分。大丈夫でした。得点以外にも全てのプレーがハイレベルです。

 守備陣もメンツは揃っていて、2失点はしたものの流れの中ではやられていない。ことファンデフェンのカバーリングには救われている。ただ、1試合にあんなにファンデフェンのスプリント頼りで守っていては、またハムストリングをやってしまうよ。失点は2つともセットプレー、特にコーナーキックのことは考えないといけない。

 シティにやられたヴィカーリオに選手を当てて競らせる作戦が有効であることがバレている。相手はヘディングしようというフリをしながら、目的はGKの自由を奪うことだ。そんなのを相手にしながら、空中のボールを目で追い、適切なポジションを取るのは簡単じゃない。ヴィカーリオのフィジカルが弱いという意見もちらほら見かけるが、これはDFが間に挟まって相手を押さえ込まないといけないと思う。少なくとも、なんの対策もせずにまた同じ方法で失点したのは問題だ。あとこっちも攻撃の時にやればいいのに。

 2失点目も非常にもったいない。ベンさんも言っていたが、エヴァートンは得点のほとんどをセットプレーから生んでいるチームであり、今日も流れの中からのチャンスは防げていたのにあの時間帯あの位置でフリーキックを与えてしまうのは軽率だった。

 が、クルゼフスキに責任を押し付けることはなんの生産性もないのでやめておく。反省すべきはフリーキックを与えたことではなく、試合のほとんどを相手に主導権を奪われていて、それを取り戻すことができていないことだ。今シーズンここまでスパーズが最も終盤の失点が多いチームらしいが、それも納得な試合展開が多すぎる。

 ボールを奪っても相手がすぐに切り替えて高い位置からプレッシャーをかけてくると、そこから抜け出せなくなっている。今日感じたのは、中盤3人がみんな下がってきてしまうと悪循環の始まりだということ。サイドバックも中盤的なポジションに入り、マディソンもベンタンクールも下がってくるので、真ん中で渋滞し、近い位置でパス交換するも大きい展開まで持っていけないのでプレスが密集して奪い返されている。

 好調時のベンタンクールなら多少のプレスは1人で打開するが、今はそこまでコンディションが良くないようだ。それを助けるためのマディソンも寄ってくることで中盤は密度が上がり、反対に前線との距離が空くので、前にボールを送った後のサポートが間に合わなくなってしまう。

 ビスマやベンタンクールが個人で運ぶことが前提になっているのは良くない。サールがいるときはサイドに流れてボールを受けてそこから運んでくれるので、次の試合には解決しているかもしれないが、これも結局は個人への依存だ。ただ、サールのやり方はビスマのような変態ドリブル力を前提とするものじゃないので、スキップでもホイビュアでも出来るはず。このビルドアップの問題が解決すれば、理想とする90分攻撃サッカーに近づくので是非見出してほしい。

 選手もだいぶ戻ったし、ここからは基本的には週1の試合間隔になるはずだ。体力を問題にすることはできない。タイトルは夢のような話だけど、数字の上では諦めるような差じゃない。上を見て走り続けたい。

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